MomoeのブログMomoe's blog

     

連続すること



おはようございます🍀


ゴールデンウィーク、終わってしまいましたね…

次の連休は7/19〜7/21の土日と海の日の三連休だそうです

先は長いですね…

六月にも祝日があれば、気持ち的に少しは楽でしょうか( ´~` )


本日15:00〜24:00、明日13:00〜23:00で出勤します

お時間があればぜひ☺️


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今回は井上ひさし「新釈 遠野物語」です


柳田國男の「遠野物語」をベースにした9つの短編が語られる短編集です

それぞれの話の素材は遠野物語に由来しますが、語られる話は作者のオリジナルだと思います


ある青年がひょんなきっかけから、遠野の山奥に住む犬伏太吉という老人に不思議な話を聞くことになります

話はどれも犬伏老人の過去に纏わる不思議でユーモラスで、そしてほんのり怖い物語です…👻

柳田國男版の遠野物語と同じく河童や狐が登場する昔話のようなものばかりなので、そういう方面に興味のない人にとってはちょっと退屈かもしれません(・・;)


でも狐憑きとか山姥とかが現代人からしたら非科学的かつ非現実的で、それらが実際にあったこととして語られる遠野物語の体裁に馴染みにくいのは、仕方がないことと思います

また、柳田國男の方の遠野物語には

『猟師が白い鹿を撃ったと思ってよく見たら白い石でした、おしまい。』

と言うような、明確なオチや結末が示されない話も多いのです

だから何?となってしまいますね…笑


でもそういう感動とか興奮の少ない短い物語をいくつも読んでいくと、遠野の人々にとっては怪異が日常的な生活の中で共有されてきた解釈であることがよく分かるし、彼らが抱いていた自然に対する畏れとか親愛までもが見えてくるのです


それはつまり、遠野の人々が世界をどのように見ていたか、というところに行き着くのだと思います


文学でも絵でも音楽でもそれらを鑑賞する意味とか面白さは、作者がどのように世界を捉えたかを理解する、というところにあるのではないかと思います

ですから遠野物語は民俗学的な資料としての価値以外にも、文学作品として鑑賞する価値があるのではないでしょうか

そういう視点でも読んでみて欲しいですね📚


今回の「新釈 遠野物語」では、結末において誰もが語り部となり聞き手となれることが示唆されています

作者は、自然と人も決して分断されたものではなくて行ったり来たりする/できるもの、連続性があるものと捉えてこんな最後にしたのかなと思いました…




📸うどんには卵天です( ˊᵕˋ )

イイね!
     

様式美のこと



おはようございます☀


ここ数日、初夏の陽気が続きますね🎏


少し前に花冷えで真冬のような日もあった後、やっと暖かくなったなと思ったらもう暑いぐらいです…

半袖はまだ早いかなと思ったり、何を着たら良いのか毎日迷っています(´・ω・ `) 


本日15:00〜24:00、明日13:00〜24:00で出勤します

お時間があればぜひ( ˊᵕˋ )


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今回は彩図社文芸部編「文豪たちが書いた酒の名作短編集」です

坂口安吾や芥川龍之介、太宰治ら文豪たち13人による、酒にまつわるエッセイや短編小説が収められたアンソロジーです


読んでみて一番に思ったのは、今より娯楽が少ない時代において、人々にとって飲酒は現代人が思っている以上に特別で欠かすことのできない楽しみだったのかなということ💭


それでも依存的に酒に溺れる人ばかりにならなかったのは、一昔前の日本にはお酒を飲むにも様式美みたいなものがあったせいかもしれませんね


太宰治の「酒の追憶」では、少し前まで酒といえば日本酒を熱燗で盃にお酌をしてもらいながら飲むのが当たり前だったと記されています🍶


冷や酒を独酌は下品、チャンポンなんかは蛮行とすら思われていたとか…

しかし戦後にそういう価値観は無くなって、男も女も専ら酔うために、焼酎やらコップ酒を鯨飲するようになってしまいました

酒に酔うというのは享楽的な行為であるからこそ、美しくあろうとしなければ人間はどこまでも堕ちていってしまうのかもしれませんね


飲酒の習慣からも垣間見える世の中の変貌を、太宰は憂えていたようです( ´ー`)


収録されている作品の中で私が良いなと思ったのは林芙美子の「或一頁」と、福沢諭吉の「福翁自伝(抄)」


林芙美子の文章は詩情が豊かなのにさっぱりしていて、清潔な感じがします


『…いま賀茂鶴という広島の酒を呑んでいる。柔かくて、秋の菊のような香りがして、唇に結ぶと淡くとけて舌へ浸みて行く。』


唇に結ぶという表現が良いなあと思いました💭

お酒を嗜むにも彼女の美学があったことが窺えます


一方の福沢諭吉は若いうちからかなりの酒豪であったようで、そのことに起因する多くの失敗談や笑い話が語られています

禁酒しようとして代わりに煙草を吸うようになったけれど、結局お酒は辞められずに酒飲みの愛煙家が出来上がってしまったというオチのついた話が特に良かったと思います笑


収録されているのは小説よりもエッセイの方が多くて、大半は他愛もないような小品文といった感じですが、文人たちが飾らない言葉で綴った文章は新鮮で面白かったです!

おすすめです( ´﹀` )



今回は牡蠣のラーメンでした🦪

イイね!
     

どちらかのこと



おはようございます


運動神経は悪いのですが、スポーツを観るのはちょっと好きです( ´﹀` )

今朝方はマス◯ーズを観てしまいました⛳️

先週はド◯イワールドカップ🐎とロ◯ド🚴…


いずれも時差がすごい国からの中継なので、リアルタイム視聴もいい加減にしないとなと反省しています

でもこれから大きな大会のシーズンに入る自転車は特に面白いので、楽しみでありつつ先が思いやられる気もしますね…(^^;;


本日15:00〜23:00、明日13:00〜23:00で出勤します

お時間があればぜひ🌸


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今回は吉村萬壱「ボラード病」です

何となく題が気になって手に取りました

ジャンルとしてはディストピア小説に分類されるのでしょうか…

私はフィクションばかり読んでいますが、あまりにも現実からぶっ飛び過ぎている世界観にはついて行けないというかちょっと苦手なので、こういうジャンルの作品はあまり読んだことがありませんでした…

SFで唯一読んたのが筒井康隆とか小松左京ぐらいかな💭

両者とも、割と限定的にしか読んでいないのですけどね💦



この物語の舞台は”ある災害”から復興した海塚市という架空の町で、そこに住む大栗恭子という小学5年生の女の子の視点で描かれています📚

でも後に、実は彼女は30歳になっていて、当時を思い出しながら書いている手記であることが判明するのですが…


とにかく不穏で、読み終わってイヤな感じの残る小説でした

でもそれが良いか悪いかは別にして、作品自体のクオリティは高いと思います


主人公の周囲で起こる衝撃的な出来事から、海塚市とは震災後のフクシマのことだろうと想像されますが、そのことには一切言及がありません

しかしそれによって生まれる緊張感があり、物語を貫く本質的なテーマがよりはっきりと見えてくるのだと思います

現代社会に蔓延る同調圧力と、迫り来る全体主義への警鐘、私たち自身の世界の認識の曖昧さ…

そういう普遍的な問題、というか現実を書きたかったのかなと💭

海塚市も大栗恭子も「ボラード病」も、過去現在未来に渡って起こり得る悪夢な訳なのです


ちなみにボラードとは、船を岸壁に繋留するために設置された杭のこと

私たちをこの世界に繋ぎ止めている自らが「正常」であるいう認識は、「異常」の存在によって肯定されているのかもしれません

だから異なる存在を探し出し、作り上げ、排除をする…

しかし時に起こる「周囲と自分のどちらが正常でどちらが異常なのかなんて分からないのではないか」という疑心は、世界がそもそも茶番であるという証拠でしょうか

でも茶番を認めてしまったら自己の認識が崩壊してしまいますね

私がボラード病なのかあなたがボラード病なのかは、分からないままです…


実は温泉卵ものってます🥚

イイね!
     

花見のこと


おはようございます🌸


新年度、4月が始まりましたね

この時期、電車からいろいろな街の桜並木を見つけると明るい気持ちになります

有名なお花見スポットに行くのも良いですが、住んでいる街や学校とか職場の近くにある桜を毎日眺めるのも贅沢ですよね…


本日13:00〜23:00まで出勤します

お時間があればぜひ^ - ^


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今回は松本清張「黒い画集」です

松本清張の小説をこのブログで取り上げたことは無かったと思うのですが…

どうだったかな(・・;)


本作は中編と短編が収録されています

松本清張と言うと長編小説のイメージが強かったのですが、短めの作品も多々あるようですね


どの作品も、舞台は大正〜昭和の中頃までです

以前紹介した連城三紀彦や水上勉の推理小説もその辺りの時代が舞台になっていました

私はどうも、この時代の市井の人々を描いた話が好きみたいです笑

作者が切り取った、あの時代に残っていた封建的な空気とか抗い難い貧しさとか、謂わば社会の暗黒面を覗くのは面白いのですよね…

そういうのが面白いと書くと私の性格が歪んでいるようですが、舞台となる時代に関係なくミステリーなんて人の闇の部分を取り上げてドラマにしているわけで、そういう推理小説好きの人は沢山いるし、人間そんなものなのだと思っています💭


久しぶりに松本清張を読みましたが、やっぱり良かったです

犯罪の裏にある緻密なトリックがすごいというよりも、事件に至るまでの人の心の動きとか会話とか、そういう「人間ドラマ」に違和感がないのが流石だなあと思いました


7つの作品が収められているのですが、私がいちばん良かったと思うのは『寒流』という作品です

銀行内の派閥争いに色欲が絡んで、人間のあらゆる欲望が剥き出しになっています

最後のシーンは、映像となって目に浮かぶようなのです

この物語は作品群の中でも割と長めで中編といったところなのですが、ストーリーの決着が着く最終盤にかけての加速が鮮やかでドラマティックで、2時間ドラマを観たような感じがしました

と思って調べたらやっぱりドラマ化されていたので、誰が読んでも面白いのだと思います…

おすすめです(o´▽`o)


ソフトクリームです🍦

イイね!
     

働くこと


おはようございます☀


先日は雪が降っていたのに、ここ何日かで急に暖かくなりましたね🌱

今日も昼間は暑いぐらいでした(・・;)


でも明日からはまた、気温が少し下がるみたいです…

寒の戻りで桜は長持ちするようですが、身体にとってはつらい気温差ですね😞

どうか体調にはくれぐれもお気をつけください



本日15:00〜24:00、明日13:00〜23:00で出勤します

お時間があればぜひ^ - ^

制服イベント中です❣️


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今回は水上勉「働くことと生きること」

作者は戦後日本の文壇で活躍した作家です

社会派推理小説や女性を主人公にした叙情的な小説を多く残しています

以前このブログで取り上げた「雁の寺」も同氏の著作で直木賞の受賞作です!


本作は作者が63歳の時に書いたエッセイで、自身の体験と取材に基づく職業観が記されています


水上氏は貧しさのために寺へ奉公に出され、9歳で親元を離れました

その後還俗して働きながら大学に通いますが、学校を中途退学した後は作家として売れるようになる40代までの間、いくつもの職業を転々とします


作者は戦前から戦後にかけて薬売りや職業安定所の職員、服の行商、教員、新聞記者などに就き、本書ではその時の経験が綴られています


水上氏が様々な職業で出会った人たちの生き様や、仕事に対する視線には胸を打たれました

彼が経て来た職は社会を大きく動かしたり人の命を助けたりするようなものではなくて、所謂ふつうで地味なものばかりです

それでも毎日汗水を流しながらその日の仕事を懸命にこなして給料を稼ぐことの楽しさや苦しさや難しさ、そしてその積み重ねに美しさを見出せるかどうか…


作者は「天職とは最初からあるものではなく、働きながら育った人格があとから見出すもの、心のあり様次第のもの」と言います


この言葉が本当に分かる日が、自分にも来れば良いなと思いました💭


最近は仕事で自己実現しなければいけない風潮とか、キャリアアップし続けるために転職を促す雰囲気が社会に満ちていますよね…

そういうのは全て、仕事を自分の人生を充足させるための手段として考えているようで、何となく腑に落ちない感じがしていました

確かに自分の人生のために職を選ぶのは大切なことかもしれませんが、「ここじゃないどこか」とか「これじゃない何か」を求め続けるのは却って人生を空虚にすると思います


作中では適性がなくても一心に勤めればそこに「仏」が宿り天職になると述べられますが、そんな風に目の前の仕事にひたすらに懸命に取り組むのも、人生の選択肢のひとつではないでしょうかね…


味玉2つです!

イイね!

Momoe(20)

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プロフィール

5/19(月) 5/20(火) 5/21(水) 5/22(木) 5/23(金)
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生き急ぐこと


おはようございます☀️


昼間はだいぶ気温が上がるようになりましたね


河津桜や梅が満開になって春が近いなあと喜んでいましたが、もうすぐソメイヨシノの番です🌸

今年もどこかに桜を見に行きたいなと思っています

それから美味しいものも食べたいですね…🍡


本日15:00〜23:00で出勤します

お時間があればぜひ( ˊᵕˋ )


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今回は藤本義一「川島雄三、サヨナラだけが人生だ」です📚


作者は主に脚本家として映画制作に携わり、後にテレビドラマや舞台のシナリオも書いていたそうです

…が、一部の世代の人にとっては『11PM』という深夜番組の司会を務めていた人物と言った方が分かりやすいのでしょうか💭

また、小説やエッセイ、評論など多くの著作を発表しており、1971年には『鬼の詩』という小説で直木賞を受賞しています


今回の「川島雄三、サヨナラだけが人生だ」は、作者が人生の師と仰ぐ川島雄三という映画監督についてインタビューや講演で語った内容をまとめた文章や、川島との日々をモデルにした小説『生きいそぎの記』などが掲載されています


『生きいそぎの記』という小説はすごく良かったです

ある映画の制作のために、脚本家志望の若い作者が川島と寝食を共にしながらシナリオを練る日々が綴られています

作者が師事した川島は時に理不尽な言葉や要求を作者にぶつける破天荒とも言うべき人物ですが、作者は彼の弱さや心の裡の葛藤を理解し、その人に魅入られてゆくのです


作者が敬愛の念とかそういう言葉以上に川島とその才能を愛し、不治の病に蝕まれてゆく川島を失うのを恐れる姿が、すごく哀しかったです

作者が川島に抱く感情は情愛に近いのかなとも思いますが、たぶん、そんな表現も適切ではないのかな…


小説の中で川島雄三は脚本家志望と告げる作者に、

「人間の思考を百とした時にそれを文字にして表現すると百分の一になる。文字で食べて行くにはせめて思考の百分のニ、いや、一.五ぐらいの表現ができないことには失格である…」(略)

と教えます


文字ばかり読んでこんな文章を世の中に垂れ流している自分としては、この言葉が印象に残りました

どんな文章をいくら書いても、誰かに何かを話しても、言葉が上滑りして言いたいことが少しも載せられない感じがしていて、私のこの感覚は間違ってないことが肯定された気がします


それでも、このブログを読んで私の気持ちの片鱗を汲んでくれる方がいると、言葉や文字の力にまた希望を持ってしまうのですけど…😊


プラントベース⁇の担々麺です🌱

時代の先端を行きます🚀

イイね!
     

続編のこと


おはようございます☀️


2月も今日で終わりですね

ここ数日で急に暖かくなって、春が近いのかなと思うと気持ちが明るくなります❣️


少し早いですが、今年はどこにお花見に行こうかなと考えています…

都内の名所以外にも行ってみようかな💭


本日13:00〜24:00、週明けは3/3 15:00〜24:00で出勤します

お時間があればぜひ^ - ^


………………………………………………………


今回は遠藤周作「悲しみの歌」です

この間同じ作者の「深い河」について書きましたが、あれ以来他の作品も読みたくなり手に取りました


戦時中の生体解剖事件を扱った「海と毒薬」の続編になりますが、「海と毒薬」を読んでいなくてもちゃんと面白いです


主人公の医師勝呂は、戦争中に背負った暗い過去を隠しながら東京で小さな診療所を開いています

ある時、彼の過去を暴こうとする新聞記者が現れてから、勝呂医師の犯した罪に関する噂は町に広まってしまいました

それでも彼の元には様々な事情を抱えた患者が訪れ、勝呂医師は自らの過去と葛藤しながらも彼らに救いの手を伸ばし続けます

許されない過去と孤独を背負いながら生きる勝呂医師はやがて、戦後の人々が振りかざす"正義"の元で罪の意識に苛まれてゆくのですが…


遠藤周作はクリスチャンだったため、キリスト教を題材とした作品を多く書いています

この小説は直接的に宗教を扱っているわけではありませんが、ある登場人物にイエスを仮託しているようにも見えました


他の作品もいくつか読んで思ったのですが、作者の物語には一貫して「なぜ人は神を信じるのか」という問いがあるようです

神は様々な不条理や困難に苦しむ人間を救わないし、現実だって戦争とか災害とか、小説以上に残酷なことばかりです

それでも人々は神の存在を受け入れその教えに縋るのは何故か、神とは何なのか…

そうした信仰に関する根源的な問いについて、この小説では「赦し」がひとつの答えになっている気がしました

最も晩年に書かれた「深い河」では神をもっと内在的な存在として、愛そのものと考えたのではないかなと思います

作者の人生に伴って変遷する宗教観を辿るのも面白いですよ…


銭湯にて♨️

瓶の牛乳、製造中止のようです🥲

イイね!
     

老いた先のこと



おはようございます☀


遅番の後はラジオを聴くことが多いです

なんとなくですが、パーソナリティが二人よりも一人でやってる番組の方が好きです笑

なんでですかね…


一対一の感じが楽しいからでしょうか

テレビではそんなこと思わないのですけど😕


いつもどうでもいいことをぼやいてすみません<(_ _*)> 


本日15:00〜24:00、明日9:00〜15:00で出勤します

お時間があればぜひ^ - ^


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今回は藤沢周平「静かな木」です

作者が晩年に書き下ろした短編が3つ収録されています

先日外出の際に電車に乗った時に読み始めて、一時間弱の目的地に着く頃には読み終わってしまいました

それくらい分かりやすい文章だし、面白いので集中して読めてしまいます

ちょっとおかしみのある話、じんとくる話が収められていて温かい気持ちになります



表題の「静かな木」は、隠居した布施孫左衛門という武士が息子が巻き込まれた揉め事を解決するために、不正によって出世したかつての上司と果たし合う物語


老いに身を任せ古木を眺めるにつけても人生を儚む日々だった老武士が、悪に対峙し正義を貫くことで

『———生きていれば、よいこともある』

と人生を肯定的に思えるようになった姿が心にじんときました


でもきっともっと齢を取って人生の楽しみも哀しみも経験した頃には、本当にこの主人公に自分を投影できるようになるんじゃないかなと思います

その時に「たしかにそうだよな」と思うのか、「現実はそんなことない」と思うのか…

できれば前者のような感想を抱けるように生きたいですね

でもたぶん人生は不条理ばかりですから、それに絶望しきらないようにしないとなあと思います💭


この物語を書いた頃の晩年の作者は、どんな風に思っていたのでしょうね…



藤沢周平の作品は市井の民とか下級の武士とかふつうの人々が主人公です

作者の紡ぐ物語を読むと、そういう人々が清く誠実に生きる様をしらけた目で見ることなく、素直に受け取ることができる気がします


たとえフィクションであっても、美しい世界があることに生かされている人間もいるのです…



たまにはうどんです(o´▽`o)

イイね!
     

相反すること


おはようございます🐣


最近家でお灸をやっています

ツボの場所にはちゃんと現代医学で説明できる根拠があって、調べると面白かったです

効き目はまだよく分かりませんが…笑

でも「もぐさ」に火をつけると薄く煙が立って、その匂いだけで少し落ち着くのでもう少し続けてみようかなと思います


本日15:00〜24:00、明日13:00〜23:00で出勤します

お時間があればぜひ^ - ^


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今回は筒井康隆「薬菜飯店」です

1986年から87年に発表された短編をまとめて1988年に出版されました

現在はおそらく絶版になっていて、古本として売られているものはプレミアがついてかなり高くなっています(・・;)

なのでわたしは電子書籍で読みました

デジタル化の恩恵を享受しています…



表題作の「薬菜飯店」は、ある男が場末の中国料理店で謎の料理を食べた途端身体から様々な毒素が排出され、健康体を取り戻すという物語…


出てくる料理の描写がすごいです

怪しげな食材を使った聞いたこともない料理たちが視覚、味覚、嗅覚にわたって瑞々しく描かれていて、空想の食べ物のはずなのに垂涎ものなのです…

しかしこれだけで終わらないのが筒井康隆で、同時に身体に不調をもたらしていたあらゆる毒素が排泄される様子も大変リアルに描かれます 

ここにはとても書けないぐらい下品なのですが、徹底的に汚く書かれることでシーンが生き生きとしてきて、内容は滅茶苦茶なのにそんなに悪くない作品な気がしてきます

食べ物と排泄という相反する2つが両立してしまうのが筒井康隆ワールドですね…


他にもいくつかの短編が収録されています

と言っても「薬菜飯店」のようなエログロや他にはスプラッター、バイオレンスがほとんどで、一つだけ収められているタイムスリップSFだけはまともな内容かと思います

作風に二面性ありすぎるようですが、文学には不快が必要ということをどこかで筒井氏が述べていました

作者と読者、テクストと読む側の意識には葛藤があるべきだと

確かに、美しいものをさらさらと読んでいるだけではつまらないですね💭

筒井康隆が滅茶苦茶なものを書き続けるせいで、私たちは葛藤を続けられるのかもしれませんね…


卵がツヤツヤでした!

イイね!
     

玉ねぎのこと


おはようございます☀️


今日から早くも2月ですね


最近は野菜が高くて、スーパーの野菜売り場に行くとびっくりしてしまいます…

先日カレーを作ったのですが、いろいろ野菜を入れると大変なのでまだ安い玉ねぎを沢山使いました

これはこれで美味しかったです笑

もはや外食した方が安くたくさん野菜を摂れそうですね…


本日13:00〜23:00、明後日15:00〜24:00で出勤します

お時間があればぜひ^^


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今回は遠藤周作「深い河」です

様々な境遇の男女が、それぞれの目的を持ってインドに旅をします

何のために遥々インドまで来たのか、彼らが抱えて来た苦しみが明らかになるのと同時に宗教とか神について語られるお話です

遠藤周作の晩年に書かれた作品で、クリスチャンであった作者の宗教観が表れていると思います


物語の中でキリスト教徒で神父になろうとする青年が、彼の生き方を否定する女性に神という言葉を「玉ねぎ」という身近なものに置き換えて話をします

玉ねぎ(神)は存在ではなく働きのようなものであり、その働きとはつまり「愛」のことであると…


宗教についてあまり考えたことが無くても、この言葉は腑に落ちたというか、心に残りました

戦争とか災害とか不条理なことばかりの世の中でも多くの人が未だに宗教を信じるのは、キリスト教に限らず、結局は信仰の対象が「愛」という普遍的な感情に辿り着くからなのでしょうね…


この物語の登場人物たちは、先立った妻の生まれ変わりを探す夫や、戦友を亡くした老人、病のつらさを慰めてくれた動物を失った男など、みな喪失に苦しんでいました

それを癒したのは生も死も苦しみも穢れも全てを受け容れるガンジス川の流れだったのです

自らも大河の流れに身を委ねた彼らの心には、失った者たちがちゃんと愛として転生していて、その愛に生かされていくのかなと思います


作者は人生の最後に、神を愛として、自分の内側に見出したのでしょうね

重いテーマですが、すごく良い本に出会えました^ - ^


卵忘れました…( ; ; )

イイね!

Momoe(20)

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5/19(月) 5/20(火) 5/21(水) 5/22(木) 5/23(金)
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